2026-10-02 16:42 更新
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Apple、英国の暗号化命令の秘密指定解除を要求

Apple、英国の暗号化命令の秘密指定解除を要求

Appleは英国政府が暗号化されたユーザーデータへのアクセス命令の存在を公表していないことをめぐり、裁判所で秘密指定の解除を求めました。2026年9月17日の審理では、命令の適法性そのものではなく、政府が存在を確認も否定もしない運用を続けられるかどうかが争点となりました。9to5Macが報じています。

英国政府の「確認も否定もしない」方針を問題視

AppleはロンドンのInvestigatory Powers Tribunal(IPT)で、新たなTechnical Capability Noticeの存在を英国政府が確認も否定もしていないことに異議を唱えました。Apple側の弁護士は、この秘密指定によって事件についての実質的な公開議論が妨げられ、公開司法の原則が損なわれると主張しています。

Privacy InternationalとLibertyの代理人を務めるBen Jaffey氏も、政府の立場は「ばかげたものになっている」と指摘しました。米国の政治家や政府関係者が以前の命令に言及し、英国政府関係者とされる人物も報道機関に内容を認めていたため、すでに公知になっているとの主張です。

iCloudの高度なデータ保護をめぐる経緯

英国政府は以前、世界中のユーザーがiCloudにアップロードするコンテンツにセキュリティ上のバックドアを設けるようAppleに秘密裏に命じたと報じられました。この命令は、Apple自身も公に確認や説明ができない厳しい秘密指定の対象だったとされています。

Appleは命令に従う代わりに、英国のiCloudユーザーがAdvanced Data Protection(ADP)を新たに有効にする選択肢を削除しました。ADPを使うと、iCloudバックアップなど追加カテゴリーのデータがエンドツーエンドで暗号化されるためです。

2025年4月には、英国政府がAppleの法的争いの基本情報まで秘密にしようとした申立てを裁判官が退けました。その後、米国政府からの圧力を受け、英国政府は米国ユーザーのデータを求める要件を取り下げた一方、英国ユーザーを対象とする新たな通知を発行したとされています。

今後は命令そのものの審理へ

今回の審理は、英国政府が暗号化データへのアクセスを要求する法的権限を持つかどうかではなく、その命令を秘密にできるかどうかに限定されています。IPTは今後、政府がこの「確認も否定もしない」方針を今回の件で継続できるかを判断します。

一方、AppleがTechnical Capability Noticeそのものを争う本格的な審理は、2027年より前には行われない可能性が高いとされています。


出典: 9to5Mac — Apple pushes UK court to lift secrecy around encryption backdoor order

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